LoL Study

ラストヒットとCS取得の基礎

基礎

ミニオンにとどめを刺してゴールドを得る『ラストヒット』を軸に、タワー下や砲台ミニオンでの取りこぼしを減らし、トレードやプッシュと両立させてCS(撃破数)を安定して積み上げるための基礎技術

なぜミニオン撃破がそれほど大事なのか

レーン戦の成果を測る数字として「CS(クリープスコア=ミニオンとモンスターの撃破数)」が重視されるのは、これがゲームを通してもっとも安定したゴールド供給源だからである。キル(敵チャンピオンの撃破)は大きなゴールドをもたらすが、毎分必ず手に入るものではないし、狙いにいけば自分が倒される危険も伴う。一方でミニオンは一定の間隔で必ずレーンに供給され続ける。つまりCSは「リスクをほとんど負わずに、時間さえかければ確実に積み上がる収入」であり、装備差・レベル差の土台になる。

ここで決定的に重要なのが、ゴールドはミニオンにとどめを刺した者だけが受け取るという仕様である(公式 Wiki の Minion 項で last hitting として説明されている)。ミニオンを途中まで削っても、削った分のゴールドはもらえない。最後の一撃を入れた瞬間に、そのミニオンが持つゴールドが丸ごと自分のものになる。だからこそ「ただ攻撃する」のと「とどめを刺す」のはまったく別の行為であり、後者を狙って当てる技術がラストヒットと呼ばれる。

経験値(レベルの伸び)はこれとは扱いが異なる。ミニオンが死ぬと、その経験値は撃破地点の一定範囲内にいる味方チャンピオンへ分配される。ここで知っておきたいのは、複数人で分け合うとき単純に人数で頭割りされるのではなく、分け合う人数が増えるほど発生する経験値の総量が増える点だ(一人で取るより、二人で分けたほうが一人あたりは減るが、二人の合計は多くなる)。つまり**ゴールドは「とどめを刺した一人」だけ、経験値は「近くにいる全員」**という非対称がある。この違いを押さえておくと、後で出てくる「とどめだけ刺して余計に押さない」という発想が腑に落ちる。レーンに居続けてさえいれば経験値は取りこぼさない一方、ゴールドはとどめの精度がそのまま差になるからだ。

中級者が伸び悩む典型は、「対面と殴り合っているうちにミニオンへとどめを刺し損ね、CSがぽろぽろ抜けていく」状態である。1体の取りこぼしは小さく見えても、それが何十回と積み重なれば、装備1つぶんの差になりうる。ラストヒットへのこだわりは、地味だが最も再現性の高い「勝ち筋」なのである。

とどめを刺すタイミングをどう合わせるか

ラストヒットの本質は、「ミニオンの残り体力が、自分の一撃で削り切れる量まで下がった瞬間」に攻撃を当てることである。早すぎれば味方ミニオンやタワーがとどめを横取りしてしまい、遅すぎればミニオン同士の削り合いで先に死なれてしまう。この「ちょうどの瞬間」を捉えるのが難しさの正体だ。

ここで効いてくるのが、自分の攻撃が相手に届くまでの「ラグ」を計算に入れることである。攻撃ボタンを押した瞬間にダメージが入るわけではない。近接でも遠隔でも、攻撃には振りかぶる動作(ワインドアップ)があり、遠隔キャラの場合はさらに弾が飛んでいく時間がかかる。とくに射撃が遅い遠隔キャラほど、「今ちょうど削り切れる体力だ」と思って撃つと、弾が着く頃には味方ミニオンが先に削ってしまっていることが起きる。だから遠隔キャラは「少し早め」に、自分の弾が届く時間を見越して撃つ意識が要る。

逆に味方ミニオンの攻撃も、ミニオンの体力を一定のリズムで削り続けている。狙っているミニオンに、次に味方ミニオンの攻撃が当たればどのくらい減るか――この「次の一発でどこまで減るか」を頭の片隅で予測すると、自分のとどめを差し込むタイミングが合わせやすくなる。最初は1体ずつ丁寧に、画面のミニオンの体力バーだけを見て確実に取る練習で十分だ。同時に複数体を取ろうとして全部こぼすより、確実に1体ずつ取るほうが結果的にCSは伸びる。

このタイミング感覚はキャラクターごとに固有である。攻撃の発生も弾速も操作キャラによって違うため、新しいキャラを握ったら、まずトレーニングモードや序盤のレーンで「このキャラのとどめのタイミング」を体に入れておくとよい。

タワー下でのCS取りこぼしを減らす

自分のミニオンが押し込まれ、敵タワーの射程内でミニオンを取らなければならない場面、あるいは逆に自分のタワー下に敵ミニオンが攻め込んできた場面は、ラストヒットが一気に難しくなる。理由は単純で、タワーの攻撃と自分の攻撃という、削る要素が2つに増えるからだ。タワーがとどめを刺してしまえば、そのゴールドは自分には入らない。

ここで役立つのが、タワーがミニオンに与えるダメージの「効き方の違い」である。公式 Wiki の Turret 項では、これを質的なリズムとして説明している。耐久の低い遠隔(射手)ミニオンは、タワーの一撃が入ると体力が大きく減る。耐久の高い近接ミニオンは、タワーの一撃ではすぐには倒れない。この差を逆手に取ると、おおまかな段取りが見えてくる。

大切なのは秒数やダメージの暗記ではなく、「タワーが今このミニオンを叩いたら、次に自分が取れる体力になるかどうか」を観察して判断する習慣である。タワーの攻撃は規則的なリズムで飛ぶので、何度か見ていれば「次はこのミニオンに当たる」という流れが読めるようになる。慌てて全部のミニオンを削ろうとすると、タワーにとどめを横取りされる体力に届かないまま死なせてしまう。タワー下では取れる数が減るのは当然と割り切り、「確実に取れる1体」に意識を集中するほうがロスは小さい。

なお、自分のタワー下に敵ミニオンが入ってきた場合も同じ理屈で、タワー任せにすると遠隔ミニオンのゴールドをタワーが刈り取ってしまう。取りたいなら自分の一撃を能動的に差し込む必要がある。

取りこぼしたくないミニオン

すべてのミニオンの価値が同じわけではない。数ウェーブに一度(時間が経つと頻度が上がる)混ざってくる**砲台ミニオン(キャノン/シージミニオン)**は、Wiki でも明記されているとおり、通常のミニオンより耐久もゴールド価値も明確に高い。1体で通常ミニオン数体ぶんの価値を持つため、これを1体逃すのは普通のミニオンを取りこぼすより痛い。タワー下や混戦で「どれか1体しか確実に取れない」状況なら、優先すべきは砲台ミニオンである。

砲台ミニオンは耐久が高いぶん、タワーの一撃では落ちにくく、自分でしっかり削ってからとどめを刺す必要がある。混戦でうっかりタワーや味方ミニオンに任せきりにすると、削りきれず逃すか、横取りされるかのどちらかになりやすい。「今ウェーブに砲台がいるか」を毎回確認し、いるなら早めに削り始める意識を持っておくと取りこぼしが減る。

逆に言えば、通常ミニオンを1〜2体こぼしてでも砲台を確実に取るほうが、トータルのゴールドでは得をする場面が多い。「目の前の全部」ではなく「価値の高い1体」を優先する、という判断軸を持っておきたい。

トレードやプッシュと両立させる

ここまではCSを取ることだけを考えてきたが、実戦ではラストヒットの最中に対面チャンピオンとの殴り合い(トレード)が絡む。ここで多くの人がはまる罠が、「全部のCSを完璧に取ろうとして、トレードで損をする/意図せずレーンを押してしまう」ことである。

まず意識したいのが、ミニオンへの攻撃が意図しないアグロ(標的化)を生む点だ。ミニオンの攻撃対象には優先順位があり、Wiki によれば、自分が敵チャンピオンに攻撃を仕掛けると、近くの敵ミニオン群がその攻撃者(=自分)を狙い始める。つまり「対面を殴ったらミニオンに囲まれて削られていた」というのは、ミニオンのアグロ仕様どおりの現象である。だから、トレードを仕掛けるなら相手ミニオンの数が少ない瞬間を選ぶか、ミニオンアグロを引いても割に合うと判断できるときに限る、というメリハリが要る。

もう一つが「押し引き」との両立である。ミニオンにとどめを刺す行為自体はウェーブをほとんど動かさないが、削るために余計な攻撃(範囲攻撃や、とどめ以外の一撃)を入れると、相手ミニオンが早く減ってウェーブが相手側へ進んでしまう。ウェーブをどこに置きたいか次第で、「とどめだけ刺して、それ以外は触らない」べき場面と、「あえて多めに削って押し込む」べき場面が変わる。ここはウェーブ管理の領域なので深入りしないが、CSを取る行為とウェーブを動かす行為は分けて考えられるということだけ覚えておきたい。ラストヒットだけなら、原則としてウェーブの位置を保ったまま収入を得られる。

最後に優先順位の話をしておく。ラストヒットは大事だが、CS1体のために倒されては本末転倒である。とどめを刺そうと前に出た瞬間にスキルを合わせられたり、ガンク(奇襲)に巻き込まれたりするなら、その1体は捨ててよい。「取れるCSは確実に取り、無理なら割り切る」という線引きこそが、安定してCSを伸ばし続ける中級者の感覚である。完璧主義で1体ずつ命がけになるより、安全に8割を取り続けるほうが、長い目で見れば大きく勝つ。

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出典